朝のたしなみ | SUNRISE SQUARE COLUMN

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オートバイに関する事を20×20文字のSQUAREで綴ってみます。

雨上がりの朝は大気中の埃が洗い流されたよ
うに清々しい。空には虹の切れ端が見えた。
マスツーで先に帰るの仲間を最寄りのICまで
送り、その足で朝食前の散歩。ボンネビルと
スラクストン、エンジンが同じなら心地良い
回転数も同じだ。飛ばすでもなく、流すでも
なく、その道に合った速度域を見つけるのが
彼は上手い。いつもそれに付いて行くだけ。
田舎道が次第に峠道になる。地図では高低差
はわからない。こんな道なんだ…ギアを一つ
落としてコーナーを回る。高原の風はジャケッ
トのメッシュを抜け涼しいより肌寒いが、日
差しは強く、緑と影のコントラストが夏の旅
だ。森の切れ間から差し込む光が、前を走る
彼のヘルメットを輝かせる。山の中の観光池
には6時台だというのにかなり観光客がいた。
見物をして帰ると思いきや、「お茶飲む?」
慣れた手つきで湯を沸かし、紅茶を淹れる。
紅茶というのが英国車を駆る彼らしい選択だ。
「こんなの朝飯前だよ」確かに帰って朝飯だ。

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